STORY:#04

#04 | Lisajous
「磨き上げた技術を、お客様とその家族の喜びのために。」
Lisajous
代表 池本 奈々美 様

大事なのは技術 < コミュニケーション
Brainstall:池本様は若くしてトリマーのご経歴が長いですが、そもそもトリマーになられたきっかけは?
池本様:高1のときにプードルを飼っていたのですが、ある日トリミングをお願いするためにサロンに連れて行ったんです。そのときは専門知識もなく、近くのトリミングサロンに連れて行ったのですが、残念なことに傷だらけで帰ってきたんですね。すごくかわいそうな気持になりました。それがきっかけで自分でもトリミング技術を学びたいと思い、専門学校で勉強することにしました。自分の買っていたプードルが傷だらけになって帰ってきたのは、自分の管理不足も原因だったことに気付かされましたね。専門学校卒業後は、居酒屋でバイトをしながらスクールで実務勉強をし、その後、トリミングサロンで独立するまではトリミングサロンで修業しました。
Brainstall:過去のご経験が仕事に結びついているのですね。トリマーという職業で大事なことは何なのでしょうか。
池本様:技術的な面では、よりバランスのとれた美しい形を表現することです。店名のリサージュは磨き上げるという意味で、犬だけでなく、自分たちの技術を磨き上げるという意味を込めました。プードルならよりかっこよくなるように、老犬なら負担をかけずに短時間でカットしたりしています。しかし、一番大事なことはコミュニケーション能力ですね。お客さんからの要望を聞いて、きちんと受け取って形にする。当たり前ですがこれが顧客満足度につながります。「かっこいい感じで」、「短めで」というお客様の要望に対しても、それぞれの感覚が違います。実寸大で、常にお客様の意向を確認しながら、最大限お客様の理想に近づけることを心がけています。今になって私がトリマーを目指すきっかけになった出来事を振り返ると、そのときのスタッフさんが説明不足だったなと思うことがあります。「説明責任をきちんと果たす」ということが、今の私の店の接客方針に繋がっています。
Brainstall:コミュニケーションを密にとるところは、我々の仕事でも共通するところです。
専門時代から思い描いていた独立
Brainstall:2018年11月に独立開業されましたが、専門学校時代から独立心がおありだったとお聞きしました。いざ独立するとなって、まずは何から始められましたか?
池本:物件は1年ぐらいかけて探しました。内装もイメージを自分で考えて業者の方にお伝えしました。測定も自分でやって。
外観は犬が苦手な人に対してもトリミングサロンへの良いイメージを持っていただきたく、ブティック的な少し敷居が高そうな雰囲気にし、内装は我が子を今まで以上に特別に扱ってくれそうなイメージを飼い主さんに感じてもらうことを重視し、トリミングサロンが街に溶け込めばと思っています。
Brainstall:確かに外観も一見、トリミングサロンとはわからない感じですね。店内は見慣れないペットフードがあったりと、池本様のこだわりを感じます。
池本様:店内の匂いにも気をつかっていて、グッズは海外から輸入し、食べ物は国産のものだけとこだわっています。中々手に入らない商品も多く、お客様にも好評です。ソファを置くことで、よりゆっくりと会話をしながらカウンセリングを行い、距離感の近い接客を大事にしています。サービスにおいて、その一瞬の完成に技術を注ぐのはもちろんですが、空間の居心地の良さなどトータルで価値を提供したいと思っています。

